洗濯機の下を掃除したくても、重くて動かせない、すき間が狭くて手が届かないことがあります。そんなときは、洗濯機を設置したまま、見えるほこりを取り、届く床面や防水パンを拭くところから始めましょう。奥まで道具を押し込んだり、本体を持ち上げたりする必要はありません。
この記事では、洗濯機の下の床と防水パン表面の掃除を解説します。洗濯槽など本体の手入れは洗濯機の掃除方法、ホースの汚れや詰まりが気になる場合は排水ホースの掃除方法を参照してください。
動かせない洗濯機は、届く範囲まで掃除する
自分で掃除する範囲は、目で位置を確認でき、ホースや配線に触れずに道具が届く場所です。本体の真下にほこりが見えていても、道具を引っ掛けそうな場所や、腕を入れなければ届かない場所は無理に触りません。洗濯機の底面にある開口部や部品の中へ、道具を差し込まないでください。
日立は、本体の真下に排水口があり、自分で洗濯機を動かせない場合、無理に手入れせず清掃業者や住宅管理会社へ相談するよう案内しています。奥の清掃に移動が必要なときも、設置業者などへ相談しましょう。参考:日立「排水口のお手入れ方法(ドラム式)」
準備する道具と洗剤
- 薄型のすき間用ワイパー、またはやわらかいハンディモップ
- 乾いたクロスと水拭き用のやわらかい布
- 乾いたほこりを吸うための掃除機とすき間ノズル(無理なく入る場合)
- 手袋、ゴミ袋、手元を照らすライト
- 防水パンの取扱説明書で使用できる中性洗剤
防水パンには、樹脂などの素材に適した洗剤を使います。LIXILの洗濯機パンは、薄めた浴室用中性洗剤をやわらかい布につけて拭き、その後に洗剤が残らないよう水拭きする案内です。中性洗剤以外の洗剤やクレンザー、たわしを使わないよう注意されています。自宅の製品でも、メーカーの指定を先に確認してください。参考:LIXIL「洗濯機パンの日常のお手入れ」
防水パンがなく床に直接設置している場合は、フローリングやクッションフロアなど、床材の手入れ方法を優先します。洗剤の濃度も一律に決めず、製品表示に合わせます。
洗濯機の下・防水パンを掃除する手順
1.運転を止め、掃除する場所を確認する
洗濯・脱水・乾燥が終わり、洗濯機が停止していることを確認します。乾いた手で電源プラグを抜き、手元を照らして、ホース・配線・脚の位置を確認してください。プラグが手の届かない場所にある場合は、コードを引っ張ったり、本体を無理に動かしたりせず、作業を中止して相談します。
TOTOも洗濯機パンの点検・手入れ前に、洗濯機を停止させ、プラグを抜くよう案内しています。参考:TOTO「ご使用上のご注意(洗面所)」
2.乾いたほこり・髪の毛を取る
先に防水パンのふち、前側、左右のすき間にある乾いたほこりを取ります。薄型モップやワイパーを、見える範囲でゆっくり動かし、ゴミを手前へ集めます。掃除機を使う場合は、乾いた場所のほこりだけを吸い、水や湿った汚れは吸わせません。
道具が引っ掛かったら、その場で止めます。力を入れて抜いたり、ホースを動かして通り道を作ったりしないでください。シートや布が外れないことも作業前に確かめ、奥へ落とさないようにします。
3.見える床面・防水パンを拭く
ほこりを取り除いたら、かたく絞った布で、前側から少しずつ水拭きします。ワイパーを使う場合も、濡れすぎないようにします。洗剤が必要な汚れだけ、使用可能な中性洗剤を布へつけ、やさしく拭いてください。本体・ホース・コンセントへ洗剤を吹きかけず、防水パンに水をためて丸洗いする方法も避けます。
4.洗剤分を拭き取り、乾拭きして仕上げる
洗剤を使った場所は、きれいな水で絞った布に替えて拭き、べたつきや泡を残さないようにします。その後、乾いた布で表面の水分を拭き取ります。使った布やシートが全部そろっていること、ホースや配線を引っ掛けていないことを確認して終えましょう。
黒ずみ・ぬめり・水たまりはどう対処する?
| 状態 | まず行うこと | 中止・相談の目安 |
|---|---|---|
| 乾いたほこり・髪の毛 | モップなどで手前へ集める | 道具が引っ掛かる、手元が見えない |
| 表面の黒ずみ・ぬめり | 対応する中性洗剤を布につけて拭く | 拭いても取れず、強い洗剤や研磨が必要 |
| 水たまり・繰り返す湿り | 洗濯機を止め、水が出る場所を確認する | 漏れが続く、接続部や本体から水が出る |
| 排水口付近の臭い・水の逆流 | ホースや排水口側の状態を確認する | 手が届かない、排水があふれる |
黒い色が残っても、汚れか、変色や傷なのかは見た目だけでは判別できません。落ちないからと強くこすり続けず、防水パンのメーカーに使える洗剤や対処を確認してください。
水たまりを単なる掃除不足と決めつけないことも大切です。ホースや接続部の水漏れ、排水口側の詰まりが疑われる場合は、表面を拭くだけでは解決しません。排水ホースの確認ポイントを参考にし、漏れが続くときは使用を止めて相談してください。
掃除で避けたいこと
- 洗濯機を一人で持ち上げる、傾ける、強く引き出す
- ホースやコードを引っ張る、接続部を掃除のために外す
- 底面の部品へ棒や針金を差し込む
- 防水パンへ熱湯や指定外の薬剤を流す
- たわし・研磨剤で強くこする、異なる洗剤を混ぜる
TOTOでは、洗濯機パンや排水トラップへ50℃以上の湯、溶剤、洗剤の原液、クレンザーなどを流さないよう案内されています。汚れを落とすための熱湯や高濃度の洗剤は使わず、製品に合う手入れを行います。
ほこりをためにくくするコツと掃除の頻度
部屋の床掃除に合わせて、防水パンのふちと洗濯機の前側も確認すると、汚れが固まる前に取りやすくなります。頻度は設置場所や使用状況によって変わるため、一律の日数より、ほこり・髪の毛・水分が目立つ前の拭き取りを目安にしてください。
洗濯機の横や防水パンのふちに物を詰め込まないと、汚れや水漏れを確認しやすくなります。掃除しやすさのためにかさ上げしたい場合は、機種と防水パンに適合する部材を設置業者へ相談してください。掃除のついでに自己判断で台やキャスターを追加しないようにします。
移動が必要な清掃は、設置や再接続も含めて相談する
本体の下全体を掃除したい、排水口が真下に隠れている、道具が入るすき間がない場合は、設置業者・清掃業者・住宅管理会社へ相談します。依頼時は、洗濯機の移動、床や防水パンの清掃、再設置、ホースの再接続、漏れの確認が対応範囲に含まれるかを確かめましょう。
動かせない場合も、見える場所のほこり取りと拭き掃除は進められます。届く範囲を無理なくきれいにし、移動や分解が必要な部分は依頼するのが、安全に続けるためのポイントです。









